リーズナブルな価格で「庶民の味方」というイメージが強い中華料理チェーン「餃子の王将」だが、「餃子以外も注文すると意外に高くなる」「あれを高いとわからないからお金が貯まらない」といった声も聞かれる。果たして「餃子の王将」は安いといえるのか。また、料理のクオリティを勘案すると価格の妥当性は高いといえるのか。業界関係者の見解を交えて追ってみたい。

 国内に730店舗(海外に2店舗)を展開する「餃子の王将」は、国内の店舗数ベースでは2位の「熱烈中華食堂 日高屋」に300店舗以上の差をつけ、「幸楽苑」「大阪王将」「バーミヤン」など抑え中華料理チェーン1位の座にある。

 原材料・エネルギーコストの高騰を受けて外食業界全体で値上げが進むなか、「餃子の王将」もここ数年、複数回にわたり価格改定を実施。看板メニュー「餃子」については2022年から今年にかけて計4回にわたり値上げを行い、現在は341円(税込/金額は地域によって異なる/以下同)。「餃子の王将の餃子は安い」というイメージがあるが、実は他チェーンの餃子6個入りメニューをみてみると、「日高屋」は290円、「幸楽苑」は280円、「大阪王将」は310円、「バーミヤン」は307円となっており、これらのなかではもっとも高い。

 また、人気メニューの「炒飯」をみてみると、「餃子の王将」は627円だが、「日高屋」は510円、「幸楽苑」は370円、「大阪王将」は640円、「バーミヤン」は598円となっており、「大阪王将」以外のチェーンより高い。

 その他の一品料理は500~700円台のものが目立つ。たとえば「ニラレバ炒め」は638円、「酢豚」は682円、「餃子の王将ラーメン」は748円、「焼そば(ソース)」は605円、「天津飯」は671円。もっとも、各メニューについてレギュラーサイズの2分の1~3分の1ほどの量の「ジャストサイズメニュー」も用意しており、こちらは300円台のものが多く、“ちょっとずつ複数の料理をつまむ”という楽しみ方も提供している。

「餃子定食」が1001円

 そんな「餃子の王将」をめぐって一部ネット上で“議論”を呼んでいるのが、セットメニューの価格だ。店舗によって異なるが、ある店舗では餃子2人前(12個)・ライス・スープ・漬物の「餃子定食」が1001円、炒飯・餃子1人前(6個)・鶏の唐揚げ(2個)・スープの「炒飯セット」が1211円、天津飯・餃子1人前(6個)・鶏の唐揚げ(2個)・スープの「天津飯セット」が1255円となっている。これについて、一部ネット上では以下のような声があがっている。

<ラーメンついてなら納得の値段だけど高すぎ>

<王将が好きでしょうがないなら、まだ選択肢に入るんだろう>

<競合の値上がりに比べたらマシな気がする>

<餃子ダブルで1000円ならそこまで高くない>