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「カタログスペックだけではない本物」がライバルを一掃

「カタログスペックだけではない本物」がライバルを一掃

カタログスペックに留まらない「本物」は、ライバルを一掃した…ホンダDC2/DB8 インテグラタイプR(初代)【推し車】
(画像=インテグラ タイプRの登場で、ライバルはそのテールを拝むハメになる…それは1990年代国産スポーツ黄金期の第2幕スタートであり、高回転型の自然吸気エンジンをブン回すハイパワースポーツ時代の「終わりの始まり」でもあった,『MOBY』より 引用)

こうして1995年10月に3ドアファストバッククーペ(DC2)/4ドアセダン(DB8)の2種類で発売された初代「インテグラ タイプR」に、ユーザーは熱狂しました。

搭載されるB18Cエンジンの「spec.R」は、職人の手作業によるポート研磨(初期型)など、量産市販車にあるまじきチューニングで最高出力が一挙に20馬力増しの200馬力!

各種軽量化はボディ補強でほぼ相殺されたものの、ヘリカルLSDやクロスミッションを採用した駆動系で伝えられるspec.Rの出力を路面にしっかり伝え、トラクションや旋回性能は抜群です。

カタログスペックだけなら、インテグラ タイプRに匹敵する車種(たとえば三菱 FTOなど)はありましたし、公道でちょっとパワフルな動力性能を味わうだけなら十分ではありましたが、いざスポーツ走行となれば歴然とした差が出ます。

タイトコーナーをヒラヒラと舞い、サイドブレーキを使ったターンもカンペキにこなし、猛然と加速するインテグラ タイプR、通称「インテR」は、ジムカーナなどモータースポーツのタイムアタック競技、それも改造範囲の狭いノーマル車クラスで猛威を振るいました。

何しろノーマルでもレーシングカーばりの「カタログスペックに現れない高性能」でガッチリと固めたインテRですから、他車種がそうそう勝てるわけもないのです。

改造車のクラスでもチューニングのノウハウが確立されるとともに、駆動方式を問わずライバルは駆逐されていき、よほど別車種が好みでもなければ、「出られるクラスならインテRに乗っておけば間違いない」という状況が生まれました。

2001年には後継の2代目インテR(DC5型)が登場したものの、ノーマル同士の争いなら初代インテRの方が強い!という状況は長らく続き、発売から30年近くたった今も、DC2/DB8型インテグラ タイプRは多くが現役マシンとして走り続けています。

一時期の中古スポーツブームはだいぶ収まったとはいえ、現在(2024年8月)でも程度のいい中古車は400~600万円台と高額ですが、「こんなクルマはもう発売されないし、それより新しいクルマで同じような満足は味わえない」と思えば、むしろ安いものでしょう。

一番新しくとも20年以上昔のクルマですから純正部品の欠品は多く、盗難車としても人気が高いので、所有するには単に「買える」以上のハードルを覚悟せねばなりませんが…。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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