与信判断のサポートも

もう一つ、Djoinは協同組合向けに「KOCEK」というプラットフォームを提供している。

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これは、融資を希望する組合員の信用データを分析・構築する機能を有している。組合の与信判断をサポートするサービス、と表現することもできる。地方の協同組合は大手金融機関と同等の審査部を持たないため、融資の焦げつきも珍しくないという。それを回避するため、債務者の返済能力などをデータ化するプラットフォームが開発されているのだ。

こうしたDjoinの技術により、協同組合は不良債権を56%削減できたという。

インドネシア東部島嶼部に焦点

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DjoinはI Wayan Indra Adhi Suputra氏、Farzikha Soerono氏、I Putu Takumi Wijaya氏の3人が共同設立した企業。8月にシードラウンドでの資金調達を実現した(金額非公開)。

ここで注目したいのは、Djoinの進出先である。バリ州、東ジャワ州の他、西ヌサ・トゥンガラ州、東ヌサ・トゥンガラ州、南スラウェシ州、マルク州、パプア地方の諸州の協同組合やマイクロファイナンス機関にシステムを提供している。主に東部島嶼部に焦点を当てているようだ。

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バリ島以東の地域は降水量が少ない細切れの火山列島で、産業もジャワ島に比べると乏しいと言わざるを得ない。日本でも70万年前の原人の化石が発掘されたことで有名になった東ヌサ・トゥンガラ州フローレス島は、金融インフラが脆弱な地域の一つである。

Djoinはこれらの地域にある100以上の協同組合と契約を結び、その参加の30万人にタッチできる体制をすでに構築しているという。Djoinの今後の事業拡大には注目すべきだろう。

(文・澤田 真一)