ビジネス
2024/09/02
追い風吹く水産養殖業、科学とデジタル技術で収益性向上|カナダのWittaya Aquaがアジア市場拡大へ
AquaOp Feedには、すべての主要な養殖魚種に必要な栄養の要件、一般的な飼料の配合、原料の成分組成、さらには世界の主要市場における養殖生産量、飼料量、原料成分量の最新推定値を含んだライブラリーが搭載されている。これは、飼料業社が現在の配合を最適化することや、新しい魚種に適した飼料の調合に役立てることができる。
さらには、原料に関するデータを一元管理するデータベースや原料の経済的価値を計算する機能もある。このことで原料業社は、自社原料の情報をデータベースにアップロードして、世界中の飼料の配合に対して自社原料をどのように役立てられるか、その価値の発見や飼料業者への自社原料の訴求ができる。飼料業社は、入手可能な原料とその価格の情報を収集したり、原料購入後の原料のロットごとの調達先の追跡が可能だ。
AquaOp Feedは現在、日本も含めた世界中のさまざまな地域の水産市場の情報をカバーしている。
水産養殖のデジタル化を目指して
このように同社はAquaOp FarmとAquaOp Feedで、飼料原料業者から養殖業者までをカバーするプラットフォームを開発し、水産養殖業界全体のデジタルエコシステムの構築を目指している。
同社はすでに、280万ドルのシード資金調達を行なった。2023年にシンガポール進出後、アジア市場の拡大を目指していることが報じられている。
Precedence Researchによれば、世界の水産養殖市場は2023年の2,990億ドルから2033年には3,556億ドルに達すると予測されており、同社にとって追い風となっている。
参考・引用元:
Wittaya Aqua
Tech Crunch
Precedence Research
(文・松本直樹)
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