LRCはまさに同社のサービスの核心となる部分であり、詳細は明らかにされていないが、毎年異なる気象パターンが確立されるという考え方に基づき、各種データから気象パターンを特定して予報に用いている。
今日広く使われている、大気の状態をシミュレーションして予測する力学ベースのモデルとは異なるのだという。
数々のハリケーン発生を正確に予測
LRCの有用性を示す証拠として、Weather 20/20は今夏のハリケーン予報を挙げている。米国では8月にハリケーン「デビー」が南部フロリダ州に上陸し、大雨や洪水などにより大きな被害が発生した。このハリケーンについて、同社は今年3月4日に出したハリケーン予報で言及しており、またハリケーンに発達する日も正確に割り出していた。つまり、実際にデビーが発生する5か月前から発生を“把握”していたことになる。
同社によると、2022年9月のハリケーン「イアン」、多くの死者が出た2021年9月の「アイダ」などの発生も数か月前に正確に予想していたという。ちなみに、同社は米国にとどまらず、世界中の天気を予報できる。無料版で3か月先の天気表示
今回リリースしたアプリは一般向けで、最大6か月先の天気や気温、降水量などを調べられる。アプリ(iOS、Android)をダウンロードして端末の位置情報へのアクセスを許可すると、現在地の天気予報が表示される。気温は華氏と摂氏の切り替えができるようになっており、小数第一位まで表示される。
ただし、6か月先までの予報は有料ユーザーのみが利用でき、無料ユーザーには3か月先のみの天気情報が提供される。8月に利用すれば、3か月後の11月の天気が表示されるといった具合だ。
調べたい地点をピンポイントで選べる
筆者は実際にアプリをダウンロードし、無料版を利用してみた。即座に現在地の11月の気温などがカレンダースタイルで表示された。