掬う際のデメリットは周りのエビも逃げてしまうのと場所次第では網で水中に土煙が上がりエビを見つけるのが悪くなることだろう。釣りと違う点はもう一つ。

釣り餌用にもストック

それは釣りでは確保の難しいメスも獲りやすいことだ。小型が多いメスは少々かわいそうな気分にもなるが、食べる以外にも釣り餌としての使い道もある。獲れた数が多ければそれだけ汎用性も上がるのでメスもここは逃さないでおきたい。テナガエビはその場でウナギやキビレ狙いなどに使うこともできるうえに、1日くらいなら活かして他の釣り場に持っていくことも(ブクブクがあれば)比較的容易。また、私自身に経験はないが、観賞魚の餌にもできるそうだ。

掬い方のコツ

続いて掬い方も簡単にお伝えしよう。獲れそうな所にいるエビに狙いを定めたら、まずはソーッと網を近づけよう。この時、正面から網を寄せると警戒されやすい。テナガエビを観察する限りではテナガエビの目は視野的に後ろも見えていそうだが、後ろから寄せる方があまり警戒されない気がする。

スッと網をテナガエビに被せられれば、驚いたエビが飛び上がるのでその時に網を反転させて掬おう。網が浅いと反転させる一瞬で逃げられることもあるだろう。今更ながら、網にはある程度の深みがあるとよい。また決して掬えない訳ではないが、いきなり勢いよく掬いに行く方が個人的に捕獲率は低い。

テナガエビ掬いスタート

当日はウェイダーを履き、入水も視野に現地到着。ヘッドライトで照らすとちらほら。まずは手始めにメスのエビをキャッチ。探りながら歩くとテナガエビの溜まり場を2カ所発見。流れが緩くなるところと障害物の存在が重なりテナガエビにとって良い棲家となっているようだ。

夜の河川での「テナガエビ掬い」で35匹をキャッチ 釣りとの違いとは?テナガエビ確保(提供:TSURINEWSライター永井航)

溜まり場発見

溜まり場を2ヶ所見つけたことでペースアップ!一度捕まえるのを失敗しても、しばらく他の溜まり場を攻めている間に捕獲に失敗したテナガエビや驚いて隠れた周囲のテナガエビ達は再び姿を見せてくれるため、溜まり場はいくつかあると効率はグッと上がる。夜中にやってはいたが、それでも動くと非常に暑い。水分補給以外にも川に入ってのクールダウン。ウェダー越しに冷気が来るのが少し癖になる。

メス主体に35匹