west/iStock

働く女性が身につけるべき仕事のお作法は「上機嫌力」だった――

気配りは大切だけれど、自分が疲れてしまっては意味がない。本書では、自分もまわりも幸せにする「上機嫌力」を身につける67のコツが紹介されている。

「自分も幸せ まわりも幸せ 上機嫌に働く67のコツ」(今蔵ゆかり 著)ぱる出版

自分の居場所をつくるということ

あなたには、自分が安心していられる居場所がいくつあるだろうか?今蔵さんは次のように解説する。

「趣味のサークルやジムなど、所属するコミュニティがいくつかある方もいるでしょう。 毎日が忙しく、家と職場の往復のみの方もいるでしょう。上機嫌でいるために、居場所を複数持つことをおすすめします。なぜなら、居場所が少ないと、何か悩みや問題があった場合、逃げ場がなくなり、苦しくなってしまうことがあるからです」(今蔵さん)

「たとえば、職場の人間関係がうまくいかず悩んでいる時、居場所が家庭だけだとどうでしょう。家族は悩みを聞いてくれるかもしれませんが、解決するのは難しいでしょう。複数の居場所があれば、別の居場所の人から解決のヒントをもらえたり、勇気づけられたりして、気持ちが晴れることもありますね」(同)

居場所とは、複数の顔を表現できる場所とも言えるだろう。今蔵さんは、仕事中の顔、彼女の顔、妻の顔、趣味を楽しむ顔…それぞれ別の顔でいられる場所だと言う。

「知人の経営者の女性は、いくつもの顔と居場所を持っているのです。ある日はデニムとユニクロのパーカー姿で、下町の串カツ屋へ。お店の人や常連さんは『○○ちゃん、久しぶりやん!ここ座り』。誰も彼女を経営者としてみていません。みなさんとは、気のあう楽しい串カツ友達です」(今蔵さん)

「また、ある日はジャージ姿でテニスサークルへ。上級者のマダム達に『○○さん、ナイス!だんだん上手になってきたな、この調子やわ。終わったら一杯行く?』。ここでも彼女は経営者ではなく、テニス仲間です。仕事先のように、気を使われ、特別扱いされることは、まったくありません」(同)

居場所の確保が大切である理由