春日の棚田がある春日集落は2018年「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に登録されました。春日の棚田は江戸時代に稲作が奨励されたことに従い、ここに潜伏したキリシタンらが開墾して作られたものです。古くは教会もあったようですが、戦国時代に破壊されて以降、禁教令が解かれた後も再建はされていません。

春日の棚田は山から海に落ちていくように広がっています。浜野浦の棚田と同じように棚田の向こうに海を望むことができます。

四角い棚田と弧を描くような形の棚田。それぞれ稲を刈ったあとがきれいな紋様になっていて面白いです。

小春日のバス停。

とても小さな集落ですが屋根付きのバス停があって、バスが日に数便来るようです。年季が入った建物で、長きにわたってこのキリシタンの集落を見守ってきたんだなと感慨深くなりました。

こちらはかなり収穫が進んでいました。

平地の少ない国土の中で先人が苦労して切り開いてきた棚田。全国に点在していますがそれぞれ地形によって特徴があり、またそれぞれ背負ってきた歴史があります。棚田それぞれの「顔」を感じつつ棚田を訪ね歩くのもまた楽しいと思いました。

編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年8月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。