■「自分のキーボード」と気づいたきっかけは…

キーボードの詳細について、藤堂さんは「当時幼稚園生だった私はピアノを始めたての頃、『どの位置がドなのか』が覚えられず、一番左の鍵盤から順にドレミを書きました」「最初はシールで上から隠し、もう一度書こうと思ったのですが…弾くときにシールが邪魔だと気づいて剥がしたのですが、上手く剥がれなかったのが右側にある剥がしかけのシールです」と説明する。

その際、誤って記入したのを見かねた藤堂さんの母が修正・記入してくれたのが、赤色の「ドレミ」表記なのだ。

ハードオフで遭遇したキーボード、何かがおかしい… 「豪快すぎるだろ」と話題に
(画像=『Sirabee』より引用)

そんな思い出のキーボードを手放した経緯については、「父が2台目の電子ピアノを購入するタイミングで、ハードオフに売りました」と説明している。

かつての相棒がX上でバズっていた件については、やはりかなり驚いたようで「最初は私の物か疑いましたが…赤ペンの筆跡を見て母と確認し、大笑いしました」と、笑顔に。

寄せられたリプライもツボにハマったとのことで、藤堂さんは「引用リポストなども全て見ましたが『ホルン吹きが鍵盤に書き込んだのではないか』という海外の方からの考察を拝見し、こちらも大笑いしました」ともコメントしている。

やはり鍵盤に「ドレミ」を記入した状態でキーボード類を持ち込み、買い取りを希望するユーザーは一定数存在するのだろうか。こちらの疑問を巡り、ハードオフを運営する「株式会社ハードオフコーポレーション」に取材を打診したが、残念ながら回答は得られなかった。

以前の持ち主の「思い出」が感じられるケースがあるのも、ハードオフのジャンク品の醍醐味。これもまた「一期一会」である。