■「夏の定番ドリンク」もリスクが…

藤井氏によれば、気温以外にも菌が増える条件はあるという。炭水化物・糖分などの栄養素もその一つ。

「麦茶は穀物である大麦の種子が原料となっているため、炭水化物を比較的多く含み、雑菌が繁殖しやすいです。ミルクコーヒーも、糖分やタンパク質を多く含むので、これらを栄養として雑菌が増殖してしまいます。他にも、100%でない果実・野菜ジュース、人工甘味料を使用した飲料は雑菌の繁殖スピードも上がるため、さらに注意しなければなりません。夏場であれば、開封から9時間以内に飲むのが安全と言われています」(藤井氏)。

夏の飲み物の定番である麦茶も、雑菌が繁殖しやすいとは驚きである。子供がペットボトルの麦茶を開けて、放置しているのを見たら、できるだけ早めに飲むよう呼びかけたい。

■開栓したらいつまでに飲む?

飲み物によって多少の差はあるが、一度開栓したペットボトルの「期限」はどれくらいだろうか。

こちらの疑問をぶつけたところ、藤井氏からは「飲料メーカーでも、開栓して口を付けてない場合や、冷蔵庫で保管している場合でも、2~3日を目安にできるだけ早く飲むよう推奨されています。口を付けた場合は、その日のうちに飲みきるようにしましょう」という回答が寄せられている。

ちなみに、見た目や臭いで食中毒のリスクがあるかどうかを見極めるのは困難だそう。勘に頼らず、いつ蓋を開けたか記録するのが賢明かもしれない。