夏本番を迎え連日35度を超える日が続いているが、夏の人気ターゲットであるイカメタルでのマイカ(ケンサキイカ)釣りは今シーズンも大人気だ。例年マイカは春ごろから釣れ始め、夏場に最盛期を迎える。毎年の傾向として、シーズン序盤は良型がそろうものの数が出にくく、梅雨が終わり夏本番を迎えるころには中~小型中心の数釣りに移行していく。日によって釣果にムラがあるものの、良い日に当たれば3ケタ釣果も狙える。今回はイカメタルの基本と夏の数釣りのポイントを解説していきたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 桑原一幸)
イカメタルのタックル
イカメタルに使用するロッドは、各メーカーからさまざまな種類の専用ロッドが発売されている。イカメタルは常にロッドの操作が必要な釣りであるため、ロッドもリールも軽い方が操作性が良く使いやすい。
イカメタルのロッド
最近のロッドは、1万円代のエントリーモデルであっても非常に完成度が高く、イカメタル専用のロッドを予算に応じて購入すれば間違いがないだろう。多くの種類のロッドが発売されているが、最初の1本でオススメのロッドは、全長が6.5フィート前後で15号前後のスッテに対応したもの(ダイワであればN65ULB)が使いやすい。
ロッドは短い方が軽くて扱いやすいという利点があるが、波がある日や釣り座がミヨシの場合など、海面から釣り座まで高さがある場合は、長めの方がスッテを安定させやすい。また硬すぎるロッドは、マイカの繊細なアタリが取りづらいことから、上記のタックルを推奨する。
夏の数釣りでは、比較的浅い水深(10~25m)をテンポよく狙うことが多いため、軟らかめのロッドを選択してもいいだろう。
イカメタルの釣り方と誘い方
ポイントに到着すると船長からスッテの号数、狙う水深などの指示が出る。指示に従って釣り開始となる。
基本は誘い上げからのステイ
誘い方は、「誘い上げからのステイ」とテンションをかけながら誘い下げていく「テンションフォール」の2パターンが基本となる。どちらが良いかは状況次第だが、誘い上げからのロングステイ(ワンピッチ2~5回5~10秒のステイ)が比較的容易で、実績もあることからオススメだ。
テンションフォールでの誘い下げ
集魚灯が効いてくるとイカのタナが浮いてくるが、釣れるタナがバラバラだったり頻繁に変わるような状況であれば、テンションフォールでの誘い下げもぜひ試してほしい。
テンションフォールはリールのクラッチを切って指でスプールを押さえ、誘いとテンションをかけたスローなフォールを入れながらタナを上から下へと探っていく。
やる気のある活性の高いイカは表層付近へ上がってくることから、イカのタナを探しながら誘い下げていく方が勝負が早く、手返しも良くなることで釣果アップにつながるだろう。
アタリの取り方
アタリは引き込む、穂先を持ち上げる、その場でフワフワなど、多彩なアタリが出る。アタリがあれば即アワセする。この繊細なアタリを取れるか取れないかが、イカメタルでの釣果の差となって表れる。まずは違和感があれば取りあえずアワせてみるようにしよう。
マイカのアタリは思いのほか小さく最初は非常に分かりづらいが、違和感をおぼえたら即アワセを繰り返すことで、徐々にアタリの出方が分かってきて、釣果もアップするはずだ。
また、アタリがあってアワセを入れてもハリに掛からないこともよくある。もしアワセのタイミングが合わずに空振りしてしまっても、慌てずにすぐに誘い(シェイクなど)を入れて、しっかりスッテを止めてサオ先に集中するようにしよう。いったん反応したマイカは、再びスッテを抱き直してくることが多い。