そしてデータ分析の結果、被験者の爆音による攻撃行動は、怒りの感情レベルによって駆動されることが確かめられました。
簡単に言い換えれば、被験者の怒りレベルが高まるほど、相手に浴びせる爆音の音量も大きくなっていたのです。
加えて、パートナー間の攻撃性は時間の経過とともに、お互いの攻撃性レベルが一致するようになっていました。
これは日常の中で誰もが実感していることでしょう。
他者とのケンカでは、どちらか一方の怒りがヒートアップすれば、それに釣られたもう一方の怒りもヒートアップし、お互いへの攻撃性が高まるものです。
ここまでは十分に予期された結果でした。
しかし最も重要な発見は、ブレイクタイムを挟むことで怒りの感情レベルが下がり、相手への攻撃性が下がっていることが確かめられたことでした。
しかも興味深いことに、怒りや攻撃性を低下させるのにブレイクタイムの時間は関係しておらず、一番短い5秒間でも10秒・15秒と同じだけの効果があったのです。
この結果は、たった5秒間だけでも我慢することで、恋人同士のケンカがエスカレートするのを回避できる可能性を示しています。
研究主任のアンナ・マカリー(Annah McCurry)氏は「ブレイクタイム後に恋人同士の攻撃性が低下することを実験的に示した研究はこれが初めて」だと説明。
その上で「この方法は恋人との口論中にネガティブな負の感情を抑えるためのシンプルでお金のかからない効果的なライフハックとなるでしょう」と続けました。
恋人にムッとした際は5秒ルールを使ってみるといいかもしれません。
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参考文献
Study suggests five-second break can diffuse an argument between coupled partners
https://phys.org/news/2024-08-diffuse-argument-coupled-partners.html