判定はそんなに無茶はできないし、FIFAワールドカップのときのような審判買収はないと思うが、それでも、土壇場で大逆転とかいうのはないわけではない。私が子供心にもおかしいと思ったのは、東京五輪の体操個人団体で、最後に日本選手が大失敗したのに、減点がわずかでソ連選手をかわしたときで、日本が勝ったうれしさより、ソ連選手に対する後ろめたさを申し訳なく思った時だ。柔道でも日本選手に有利な判定が東京では多いように感じた。
ちなみに、話題の柔道の日仏決戦については、大会の柔道での反則三つでの失格は今大会で評判が悪かったこともあって、最後の団体決勝では全般的に日仏どちらに対しても反則をとるのに慎重だったように見えた。
その流れの中で、阿部選手の対戦相手についても、三つ目をとってそれで勝負が決まりとすること、とくにそれで地元の負けとするのを躊躇したかもしれないが、不正と言えるほどとは思わないし、東京で同じ状況でも日本選手に三つ目の反則をとるのは躊躇したのでないかと感じた。
ルーレットは疑わしいと思うなら、大会の前に電子ルーレットを採用しどういう運営をするかについても日本も関与できているのだから、その段階で問題にするならともかく、結果が出てから特に疑わしい要素があるわけでないのに、不平をいうのはいじましいと思う。