日本は読書教育がかなり盛んで、文字を読むのが苦痛じゃない人が多いですし、自分自身も好きなこともあって勧めています。ただ、かならずしも本じゃなくても良いとは思っていますね。

働いていて読めなくなってしまった人へのアドバイス

―――本を読みたいけど、働いていて読めなくなってしまった人に対してアドバイスはありますか?

本のなかにも書いてある通り、書店に行って、自分が普段行かない棚も回って自分の気になる本を1冊選んでみることをおすすめしています。

小説や漫画の棚とかにみなさんは行くかもしれませんが、意外と実用書とか、あるいは人文書とかの棚に、「自分の知りたい分野ってここに詰まってたんだ」と知ることができる体験があったりするんです。特に大きな書店さんだと、体験できる確率も上がりますね。

―――(前編で)働いていて本が読めないのは社会のせいだという話をされましたが、個人でできる対策はありますか?

やっぱり文脈を増やすことかなと思っています。仕事にどっぷり浸かってると、仕事に関係する本しか読みたくなくなってくるんじゃないでしょうか。

仕事以外の趣味を作ってみたり、仕事以外の友達と一緒に飲んでみたり、あるいは近所の人と交流してみるとか。仕事でかかわる人たち以外と話してみると、そこから興味のある分野が広がって、読みたい本も見つかったりするんじゃないかなと思います。

最後の第3回では、ChatGPTなど生成AIが発展していく時代の「働き方改革」、長時間労働が母娘の関係にも及ぼしている問題について語ってもらいます。

 

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