また、Flo公式サイトには「For Clinicians」(医療関係者用)ページも設けられている。医師を含め医療関係者にとって、限られた診察時間では患者に正しい情報を提供するのが難しいという状況があるのだが、Floの利用を勧めることで次の診察までのフォローが可能だとしている。
「リプロダクティブヘルスに関する誤った情報は、数え切れないほど多くの女性の健康を害している」として、患者の知識不足を示すデータをまとめている。
これによると93%の人が「月経の全過程を正確に把握できない」、63%の人が「“普通”の月経周期とは何かを知らない」とのこと。また、アメリカの18歳から24歳までの女性のうち、約6割は月経についての情報をSNSから取得しているという。しかし、ネットの情報は玉石混交だ。不正確な情報に惑わされる人が後を絶たない中、5000件以上のエビデンスに基づく情報をフル活用し、リプロダクティブヘルスおよび性に関する正しい健康教育を施すという。
また、Floは「Health Library」で多数の記事を掲載。月経周期や妊活、LGBTQ+などのさまざまなトピックについて正確な情報発信を行っている。
個人情報漏洩に関する疑惑、カナダでは集団訴訟が進行中
「世界中で3億8000万人が利用している」という自社アプリが多数のユーザーに選ばれる理由として「正確な予測」と「医学的信頼性」、「プライバシー」の3つを挙げるFlo Health。しかし、過去にはユーザーの個人情報の漏洩について報道・指摘されたことがある。
2019年2月にウォールストリートジャーナルが「 ユーザーはセンシティブな個人情報をアプリに提供。そしてアプリはそれをFacebookに伝える」と題した記事を公開した。ユーザーの許可なく個人情報を漏洩しているとされた「人気アプリ11種」に、ClueやFloなどの月経管理アプリが含まれていたのだ。