また、ソフトウェアには人工知能(AI)が組み込まれており、近づいてきた客を認識して「やりとり」もできる。例えば、客におすすめの飲み物を案内することができるという。

繁忙時の助っ人に

ADAMは飲食店などでの設置を想定しており、最近では7月に開催されたMLBオールスターゲームの会場となった球場「グローブ・ライフ・フィールド」のバーにお目見えした。

Image Credit : Richtech Robotics

オールスターゲーム前に設置されたADAMは、最初の1週間でカクテルのレモン・ドロップやウィスキーサワーなど約500杯を手がけたという。

球場は通常、数万人を収容し、多くの客が飲み物を片手に観戦する。特に、試合開始前やイニング間などは飲食物を求める客が店に集中し、列ができることもしばしば。そうした時にオーダーを素早くさばくのにADAMは活躍しそうだ。

イベント向けにレンタルも

球場以外にも、ADAMはラスベガスのバブルティー店、ニューヨークやオークランドのコーヒーショップなどにすでに導入されている。興味深いことに、フードトラックでも利用されており、飲み物需要が高いフェスティバルなどで重宝されること間違いなしだろう。

また、Richtechはイベント向けにADAMの貸し出しにも対応している。先ごろカリフォルニア州で開催された半導体メーカー、エヌビディアの年次カンファレンス「GTC」の会場にもADAMは登場し、来場者のために飲み物を作った。Richtechが公開した映像では、物珍しさから多くの人がADAMの動きをスマホで撮影する様子が見られる。

アームや掃除ロボも展開