また、オーストリアで9月29日、連邦議会選挙が実施されるが、「最後の世代」の過激な活動に対する国民の反発が「緑の党」への批判となって跳ね返ってくることを恐れ、「緑の党」は「最後の世代」に対して活動終了への圧力をかけたのではないか。

「最後の世代」は「我々の活動はもう成功の見込みはない。政府はこの2年間、完全な無能さを見せつけた。国民の一部は化石燃料の延命を選んだ。社会は失敗したのだ。それが私たちを非常に悲しませた。私たちは、新たなものが生まれるために場所を空ける。本日をもって、私たちは抗議活動を終了する。残りの資金は、犯罪化や捜査にかかる費用を賄うために使用する。依然として多額の罰金や訴訟費用が未解決だからだ。われわれと共に抗議してくれた全ての勇敢な人々に、深い感謝と敬意を表する。私たちは怒りを持ち続ける。そして抵抗は続けていく」と述べている。

環境保護は人類の課題だ。経済活動と環境保護の調和が求められる。「最後の世代」が過激な活動に走った結果、多くの国民を敵に回してしまったのは残念だ。

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2024年8月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。