そして、往年のスター俳優のジュディ・ガーランドやジェームス・ディーン、ローレンス・オリビエの「声」も音声ライブラリーにこのほど加わった。例えば、ジュディ・ガーランドが出演した映画『オズの魔法使』の原作を、ジュディ・ガーランドの声で聴いて、作品に浸るということもできる。

Image Credit : ElevenLabs

AIによる有名人の声の生成といえば、ChatGPTが人気女優スカーレット・ヨハンソンさんの声に酷似したものを使用して問題となった。この点、ElevenLabsが加えた俳優の声は、管理する団体に許可を得ている。

また、AIによる読み上げでは、「いかにも機械の声」というものがあるが、ElevenLabsは声のトーンや抑揚などが人間のものに近づけたとしている。

今秋から32言語に対応

アプリはiOS先行で提供が始まり、現在はAndoroidでも利用できる。ただし米国、カナダ、英国に限定されており、日本などを含むその他の国々では10月の提供開始が予定されているようだ。

また、サービス提供エリア拡大と同時に現在英語のみの言語も日本語含む計32言語に増える見込み。多言語に対応できるのはAIの強みだろう。

読み上げスピードは調整できるようになっていて、例えば外国語を学習している人は、その言語の記事を自分の理解度に合わせた速さで流すことで、リスニング練習に活用できそうだ。アプリは最初の3か月間、無料で利用できる。

ElevenLabsによると、ユーザーからは「オフラインで利用できるようにしてほしい」「オーディオスニペットを共有できるようにしてほしい」などの要望が寄せられているとのことで、今後さらに使い勝手を改良していくことにしている。

昨年1月創業のElevenLabsは、これまでに有名ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)や、インスタグラムの共同創業者マイク・クリーガー氏などから投資を受けている。