これは、WAZAO-IPPONの旅の記憶。初めは確かに魚釣りをしていただけだった。魚を追い求める中で日本の水源環境の豊かさを知り、同時に自然や業界を巡る数々の矛盾に直面する。気づけば竹竿を持ち、日本の釣りを探していた。足を運ぶフィールドが日本全土に渡り始めると、次第にローカルに根付く人々の営みが見え始める。釣りを通して自然を知り、文化を知り、初めて日本を知ることができたような気がした。

ここまで来ると、もはや我々は魚を追っているようで追っておらず、竿を売っているようで売っていないのだと、自覚し始める。それでは、WAZAO-IPPONとは。釣りは手段で、和竿は旗。我々日本人が大切ななにかをどこかに置いてきてしまったのだとしたら、それを釣り集めて一本に繋ぎたい。”(WAZAO-IPPON談)