近年、個人情報や企業の機密情報の盗難・悪用を目的とした“不正アクセス”が世界中で問題となっている。 2023年に日本で報告された不正アクセス行為の認知件数は6312件で、2022年の2200件から約3倍に増加した。

不正アクセス対策の必要性が叫ばれるなか、キプロス共和国を拠点とするAloha Browserはプライバシーとセキュリティ重視の高速ブラウザ(以下、Aloha)のオープンソース化を発表した。AlohaはPC・スマホ・タブレット向けの無料Web3ブラウザで、ユーザーデータを収集、共有、販売することは一切ない。

今回、Aloha BrowserがAlohaのコアコードを一般公開することにより、開発者は不要なデータ収集を防ぎながら、広告や隠れたマーケティング機能なしでWebページを表示するブラウザ・アプリを設計できるようになる。

高度なVPN保護、広告ブロック、生体認証ロックを搭載

2015年設立のAloha Browserは「誰もがプライベートに何にでもアクセスできる自由を叶えること」を目指すIT企業。キプロスに拠点を置く理由を問うredditの書き込みに対して、風光明媚で気候に恵まれた島であること、EUなのでGDPRオプションを提供できることを挙げ、キプロスは「EUのシリコンバレーになりつつある」としている。
同社はプライベートで安全なブラウザであるAlohaを提供しており、現在月間アクティブ ユーザー数は約1000万人、ダウンロード回数は2億5000万回を突破している。

そんなAlohaは内蔵VPN、広告ブロック、生体認証ロックなどの高度なプライバシー機能を搭載している。「ALOHA」という名は、「Anonymous(匿名性)、Limitless VPN(無制限VPN)、Outstanding Biometric Lockers(傑出した生態認証ロッカー)、Helpful Private AI(便利なプライベートAI)、Award(アワード)」の頭文字である(最後のAwardについては上の動画を見ると分かる)。