■退行催眠でわかった過去生

 退行催眠によって生まれる前の記憶が復活するなら、これまで1万人以上に対して催眠療法を行なってきたという稀有な能力者であるヒプノセラピストマリアさんならば、子供が親を選んで生まれてきたケースを多く知っているのではないか。まず筆者はそう考えて本人に聞いてみると、やはり多くの例があるという。

 ここでは、そのような催眠セッションから明らかになった、ある人物が生まれる親を選んだ特筆すすべき事例を紹介する。催眠状態で本人が見えたのは、以下のようなことだった。

 場所はイタリア。自分は修道院にいる12~13歳の男子だった。どうも目が悪かったようで、ぼんやりとしか見えない。冷たいレンガの床の小さな部屋に、藁のベットに机だけがあった。机の上には水の入ったピッチャーだけが置かれている。目が不自由なために親が修道院に預けたのだと思い、親を恨んでいた。そして、親への思慕の想いが強く、親元に帰りたいと願いながら死んだため、今生でも同じ親を選んだ。現在は、前世でしてもらえなかった事をまるで取り返すかのように、大事にしてもらえている。

 このケースでは、過去生で親から優しくされたいという願いが叶えられなかったため、次に生まれ変わった時は親から最大限の愛情を受けたいという強い想いの結果として、それを叶えてくれる親を選んだという例だ。

「子供は親を選んで生まれてくる!?」衝撃の転生体験談を徹底解説!退行催眠や生前記憶が示す「親ガチャ」ではなく「親ガチ」なのか
(画像=MarybethによるPixabayからの画像,『TOCANA』より 引用)

■筆者が親を選んで生まれてきた話

 実は筆者にも、「子供が親を選んで生まれてきた」という体験がある。生まれる前のことを自分が覚えているわけではないが、次のような体験によって知ったのだ。

 大学時代の同僚に寺井(仮名)という男がいた。あるとき、彼が生まれる前の記憶を語りだした。夢で見たことなのかどうかわからないが、次のようなことを覚えているという。

 自分はこの世に生まれてくる前、地上を見下ろせる“とある空間”にいて、膝をかかえて座っている姿勢だった。右隣にはもう一人の男が、そして左側には女性が、横一列になって座っていて、地上に生まれていくのを待っていた。
 左にいる女性は、性格的にとても気が強く負けず嫌いで、積極的になんでも自分から進んで行なう女性だった。そして右側の男性は、口数が少ない大人しい性格だった。自分たち3人にはキューピッド的な能力があり、地上にいる男と女を結びつけてカップルにすることができ、これから自分の両親となる2人を選ぶこともできた。

 ここまで寺井の話を聞いた筆者は、彼の右隣にいたという男が自分ではないかと思い始めた。というのも、その男が選ぼうとしていたという両親の描写が、すべて筆者の両親に当てはまっていたからだ。もちろん、彼は筆者の両親に会ったことなどあるはずもない。

 やがて、3人が地上へ生まれる時が来て、寺井は自分が一番先に地上へ行くと言い、彼が選んで結婚させた両親のもとへ生まれていった。そのため、残った2人のどちらが2番目に地上に降りていったかは知らないが、2人の性格から想像すると、何事にも積極的な女性の方が絶対先に生まれただろうと言う。そして次の話を聞いて、筆者は寺井の話が荒唐無稽な作り話などではなく、彼の実体験なのだと確信した。

 寺井の生年月日は、筆者の誕生日である1956年5月5日の1週間ほど前だから、もう一人の女性の方は、寺井と筆者の誕生日の間で生まれていることになる。寺井によると、この3人は将来、地上のどこかで出逢う約束をして、その時にお互いを認識できるように、それぞれ体のどこかにホクロを付けて目印にすることになった。そして、寺井は左の顎に、女性は右の背中に、男は右の胸にほくろを付けることにしたというが、驚くべきことに実際に筆者の右胸にはホクロがある。しかし、あらかじめ寺井がそんなことを知っているはずもない。

 では、筆者と寺井とともに地上を見下ろしていた“左の女性”は誰なのか? 実は、その可能性が高い人物が、これまでの人生で出逢った女性の中に一人だけいる。その後で知り合った鎌田(仮名)という友人の結婚相手が、寺井と筆者が生まれるちょうど間に生まれていたのだ。彼女はたしかに寺井が描写するように積極的で負けず嫌いのところがあり、非常に気性が激しい性格だった。

「子供は親を選んで生まれてくる!?」衝撃の転生体験談を徹底解説!退行催眠や生前記憶が示す「親ガチャ」ではなく「親ガチ」なのか
(画像=PIROによるPixabayからの画像,『TOCANA』より 引用)

■「親ガチ」

 このように、実際は「親ガチャ」でも「子ガチャ」でもなく、子供が親を選んで生まれてきたという実例があるのだ。もはや「親ガチャ」の正反対、「親ガチ」とでも呼ぶべき話だろう。そう考えれば、たとえば大リーグで活躍する大谷翔平選手のように若い頃からある分野で力を発揮するのは、親を選んで生まれてきた結果なのかもしれない。大谷選手の父・徹氏は三菱重工横浜の社会人野球の選手で、大谷選手は子供のころから父が監督を務めるリトルリーグに所属していた。そのような環境に生まれてくれば、将来自分が秀でた野球選手になるための下地を作るのに好都合だろう。

 よく子供が親に悪態をついて「好き好んであんたの子供に生まれたわけじゃない」などという。だが、それは間違いかもしれない。その子供自身が、実はその親を選んで生まれてきた、ということを退行催眠などで知れば、自分は誤っていたとわかり態度を改める可能性もあるだろう。

 現在「親ガチャ」つまり「自分で親を選べない」という意味の言葉が流行しているのは、単なる見識不足であり、且つ、まだまだ人類がこの世の全てを解明しているわけではないという謙虚な姿勢を忘れているから、ということにならないだろうか。

※当記事は2021年の記事を再編集して掲載しています。

文=百瀬直也

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提供元・TOCANA

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