数年前、アメリカのシアトルでスウィフトさんのコンサートが開かれたが、その時M2.3の地震が発生した。コンサートに集まった7万人余りのファンたちが地震を起こした、ということで大きな話題となった。地震の規模は小さいが、地殻プレートによって起きた地震ではなく、人間が測量できるほどの地震を起こしたことで、世界の地震学者も驚いた。

原因は明らかだった。多目的スタジオ、ルーメン・フィールドでのコンサートに集まった約7万人のファンの歓声と大音量の音楽とダンスがミックスした結果というわけだ。ワシントン州立大学の地震学者によると、「スウィフト・クエイクは、1秒あたり0.011メートルの加速を引き起こし、地震スケールではM2.3の強さに相当する」という。(「スウィフト・クエイク(地震)」発生? 2023年8月1日参考)

更に驚いたことは、スウィフトさんのどの曲がファンたちを興奮させ、地震を発生させたかも分かったというのだ。米紙ニューヨーク・タイムズの調査によると、スウィフトさんがスーパーヒット曲「Shake It Off」(クヨクヨしない)を歌った時、地震計が最も強く反応したという。地震学者やメディアは早速、「スウィフト地震」と名付けた。

ウィーンでも「スウィフト地震」が起きるものと期待されていた矢先、テロの危険のため公演がキャンセルされたと聞いて、泣き出すファンもいた。ファンの一人は「1年前からウィーンのコンサートを楽しみにしていたのに・・・」と悔しがっていた。

スウィフトさんは8月に入ってポーランドの首都ワルシャワでコンサートを終え、ウィーン公演に入る予定だった。ワルシャワ公演では環境団体に通行を妨害されたり、ウィーン公演でテロの危険で公演が中止されるなど、スウィフトさんの公演活動にハプニングが出てきている。イングランド北西部サウスポートで7月29日、ダンス教室でスウィフトさんのダンスを学んでいた3人の少女が少年に刃物で殺害されるという事件が発生したばかりだ。