化粧品・健康食品事業などを展開する株式会社ディーエイチシー(以下、DHC)は、商品発送時における梱包資材を環境に配慮した素材へ変更することを発表しました。

ウェルビーイング・ブランドとしての取り組みの一環だといい、年間で130トン、14.3%のCO2排出量削減につながる見込みだそうです。

環境に配慮したサステナブル梱包材の重要性

SDGsへの取り組みが世界的に推進されているなか、脱プラスチックについても注目されています。

脱プラスチックとは、ペットボトルやレジ袋などのプラスチック製品の使用や製造をできるだけ抑えようという行動のこと。

この脱プラスチックが提唱される背景には、深刻な環境問題があります。

環境省によると、1950年以降に生産されたプラスチックは83億トンを超え、63億トンがごみとして廃棄されたといいます。リサイクルされているプラスチックは9%に過ぎず、現状のままプラスチック使用を続ければ2050年までに120億トン以上が自然廃棄・埋め立てされる見込みなのだそうです。

このように、利用後に適切な処理をされずに使い捨てられたプラスチックは、河川などから海へと流れつき海洋ごみとなります。その量は年間800万トンといわれており、海の生物やそこからとれる魚などを食べる人間にも影響を及ぼす危険性があります。

また、海洋汚染のみならず、プラスチック廃棄の際の焼却で発生するCO2が地球温暖化の原因にもなっているのです。

これらの課題解決のために、脱プラスチックの原則として掲げられるのが「リデュース(Reduce・量を減らす)」「リユース(Reuse・再使用)」「リサイクル(Recycle・再生利用)」の「3R」と呼ばれる3つのアクション。

今回、DHCが発表した、通販の利用客や直営店への商品発送時に使用する配送箱・緩衝材などの梱包材を、環境に配慮した素材へ切り替えていく取り組みも3R活動の一環といえるでしょう。