待望のヒットに興奮

10時を過ぎると魚探に反応するものの、アタリは遠のいてきた。そんななか、隣の2人組のベテランさんにヒット。小ダル(小さなメバチ)だ。小さくても本命。

11時半ごろ、200mまで落として、シャクリ始め、120mラインで再度フォールを開始。と、その時いきなりティップが舞い込んだ。テクニカルレバーを最速にして、できる限り巻き取る。かなりの重量感で、すぐにドラグが滑りだした。

ドラグを締めて、ギンバルファイト開始。レバーを駆使しながら巻き上げたが、100m前後から抵抗が強い。

志摩沖のエビング釣行で35kg級キハダマグロをキャッチ【三重】自己記録更新に歓喜強烈な引きに耐える(提供:週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋)

ここでストレートポンピングにチェンジ。スプールを押さえ、1mずつ確実に引いてはピックアップボタンで距離を縮めた。何度か引き込まれそうになったが、それをしのぎリーダーが入った。

この瞬間のために1年間鍛えてきたが、もうフラフラだ。スプールを押さえる左手が徐々に利かなくなってきた。最後の力を振り絞って寄せ、船長がテンビンをつかむ。ギラッと映り込んだ魚影は黄色。キハダだ。船長が手繰り寄せて、一発でモリを打ち込んだ。

34.5kgキハダ浮上

そして同船したアングラーの協力を得て、船上に上がった。30kg程度の美しいボディ。ファイト時間は25分。シングルファイトで釣り上げたことが本当にうれしく、船長とがっちり握手を交わした。

この後、一向に活性は上がることなく、午後1時に沖上がりとなった。渡船場に着いて検量すると34.5kg。これまでのキハダの記録は22kgだったので、更新することができた。

最後に、パヤオの釣行で心がけていることがある。今回は幸運に恵まれシングルファイトできたが、これにこだわると同船アングラーの待機時間が長くなる。上級者の釣り方は参考になるので、メンバーチェンジも賢明な判断だと思う。ドラグを締めても寄せられず堂々巡りが続くようなら、交代しようと私は決めている。