■役所が明かす「30年越しの問題」にショック
続いて、公園を管理する新宿区役所に話を聞いた。新宿区みどり土木部みどり公園課の担当者によれば、アーチ形のベンチを設置した理由は、ネット上で指摘されるようなホームレスを排除するためではないという。
設置の経緯に関して、担当者は「夜間から早朝にかけて公園内で飲酒したり、大声で騒ぐ方がたくさんいるためです。近隣住民の方から苦情が寄せられています。ベンチは平成8年(1996年)に設置したので、約30年経っていますが、当時からそうした苦情がありました」と説明する。
新宿歌舞伎町や新大久保、高田馬場などの繁華街が近く、そうした場所でお酒を飲んだ人が公園を訪れ、夜遅くに騒いでいることが考えられる。
担当者は、「近隣の住環境を守るため、外国人向けの英語看板も立てました。そうした対策に加えて、ベンチで長時間居座ったり、お酒をベンチに置けないようにしました」と表情を曇らせる。
役所としても、30年近く続く問題に苦慮しているようだ。