ノストラダムスとして知られるミシェル・ノストラダムスは、16世紀フランスの薬剤師で、1555年の著書『予言』にてまとめられた膨大な予言のリストを残した。そこには、未来を予言するおよそ1000もの文学的な四行詩が記されている。我々は今日、世界が気候危機、火災、旱魃(かんばつ)、移民危機、戦争、人類を脅かす病気など、最良の時期を迎えていないことを実感している。そして、ノストラダムスの研究者たちは、彼の予言と今日世界で起こっている出来事との間に、多くの関連性があることを発見している。
ノストラダムスの不可解で象徴的な詩の解釈は、時間の経過とともに変化してきた。彼はフランス革命、世界大戦、アドルフ・ヒトラーの台頭、ジョン・F・ケネディ暗殺、9.11同時多発テロなど、歴史的な出来事を予測したといわれている。2023年のノストラダムスの予言は非常に暗いものであったが、では2024年が良好になっていくのかというと、必ずしもそうではないようだ。
その予測は憂慮すべきものであり、また悲惨なものである。その中でも、新世界大戦、大地震、教皇フランシスコの死、あるいは世界を一変させる不可逆的な気候変動の予言が際立っている。
【教皇の死と新教皇】
ノストラダムスの2024年の予言によれば、教皇フランシスコの死去と、世界滅亡前最後の教皇となる新教皇の選出が予言されている。この予言は、四行詩によって次のように書かれている。
「彼はローマ教皇に選ばれることはない
遠くからも遠くからも注目されることはない
偉大な王の援助を受けた浅黒い肌の若者
その鞄(かばん)を別の赤い者に渡すだろう」
この聖句の中での「浅黒い肌の若者」への言及は、将来の教皇がアフリカまたはアジア出身の枢機卿(すうききょう:カソリック教会の最高顧問)であることを示唆している。