また後者は、人格障害の1つである自己愛性パーソナリティ障害(NPD)とも密接に関わっています。

そのような人々は、「自分は世界の皆から愛されるべきだ」「俺は唯一無二の才能を持っている」などといった非現実的な優越感を抱くことがあり、この思考の傾向が、彼らが気分を持ち直すのに役立っているというわけです。

研究チームは、この効果を「短期的なメリット」と称していますが、「今後の研究で、その長期的な影響も考慮すべきだ」と続けています。

確かに、極度のナルシストたちが示す非現実的な優越感は、一時的には気分を上手く調節できるかもしれませんが、長期的にはデメリットの方が多そうです。

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参考文献

Grandiose fantasizing appears to serve a vital psychological function for narcissists
https://www.psypost.org/grandiose-fantasizing-appears-to-serve-a-vital-psychological-function-for-narcissists/

元論文

Functional fantasies: the regulatory role of grandiose fantasizing in pathological narcissism
https://doi.org/10.3389/fpsyt.2023.1274545

ライター

大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。

編集者

ナゾロジー 編集部