Singfilm Solarは変換効率の向上だけでなく、デバイスの安定性とスケーラブルな製造における進歩も遂げた。同社は独自の高品質ペロブスカイト工業製造技術「Quasi-Mono」を用いて大型の硬質およびフレキシブル基板上での高スループットの連続生産をサポートしている。
加速老化試験で商用製品の寿命を検証し、Singfilm Solarの商用サイズのペロブスカイト太陽電池モジュールは高効率、安定性、製造可能性を兼ね備えたモジュールとして確立された。
専門家・研究者で構成されたスタートアップ
2023年にシンガポールで設立されたSingfilm Solarは、高効率で安定したペロブスカイト太陽電池の開発と製造に注力しているスタートアップ。同社のチームは大学教授や博士号取得者、業界をリードする機関の専門家など名だたる研究者で構成されており、その高度な技術や効率的な製造プロセスにより、ペロブスカイト太陽電池の商業化を推進している。
Singfilm Solarの創設者であるYi Hou教授は、シンガポール国立大学(NUS)の教授であり、シンガポール太陽エネルギー研究所(SERIS)のペロブスカイトおよびタンデム太陽電池グループを率いる人物だ。同氏の研究は、ScienceやNatureなどの学術誌に掲載されている。
(文・Haruka Isobe)