〇平均時給

平均時給は前月比0.2%上昇の35.07ド ル(約5,160円)と、市場予想と前月の0.3%を下回った。2021年2月以降の上昇トレンドを維持した。前年同月比は3.6%、市場予想の3.7%と前月の3.8%(3.9%とから下方修正)を下回り、2021年5月以来の低い伸び。生産労働者・非管理職の前年同月比も3.8%と、2021年5月以来の4%割れを迎えた。

業種別を前月比でみると、平均時給の伸びが0.2%以上だったのは13業種中で7業種で、前月の速報値ベースの11業種を下回った。今回の1位はその他サーボスで前月比0.7%上昇したほか、公益、建設、専門サービス、教育・健康、娯楽・宿泊、輸送・倉庫となった。一方で、小売が同1.1%減だった他、金融、鉱業・伐採、情報が下落した。

チャート:業種別でみた前月比の平均時給、チャート内の数字は平均時給額

NFP24jul_wages_mom (出所:Street Insights)

チャート:前年比では引き続きインフレ目標値2%超えが目立ち、財部門はそろって強い伸びとなった半面、サービス業はNFPで増加を主導したヘルスケアを含む教育・健康を中心に平均時給の前年比3.6%以下が優勢となった。

NFP24jul_wages_yoy (出所:Street Insights)

〇労働参加率

労働参加率は62.5%と3ヵ月ぶりの水準へ低下。働き盛りの男性(25~54歳)をみると,全米の25~54歳と25~34歳。白人の25~54歳でリーマン・ショックの衝撃が間もない2009~10年以来の高水準をつけた(ただし、白人は季節調整前の数字)。

・25~54歳 90.0%と2009年8月の90%乗せ、前月は89.2% ・25~54歳(白人) 90.7%と2010年4月以来の高水準、前月は90.3% ・25~34歳 90.3%と2009年8月以来の高水準、前月は89.7% ・25~34歳(白人) 91.3%と2019年3月以来の水準に並ぶ、前月は90.7%