「道の遺産」—全国の山岳古道を紹介し、失われつつある価値を伝え継ぐ
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ウェブサイト「日本山岳会が選ぶ日本の山岳古道120選」
8月11日「山の日」に公開を開始
公益社団法人日本山岳会(東京都千代田区四番町5番4 会長・橋本しをり)は創立120周年を迎えるにあたり、日本の山岳古道の中から、文化的、歴史的、地理的な価値から記録・保全すべき120の山岳古道を選びました。
当会の全国33の支部を中心に、地域の方々、古道研究者の方々、自治体などの協力を仰ぎながら数年にわたって調査を続けています。
8月11日以降、順次、サイト「日本の山岳古道120選」で紹介します。
【公開前にご覧になりたい方はこちら】
URL:https://kodo.jac1.or.jp/
ID:kodo120
PW:P8w87veDYv7M
山岳古道とは、山中を行くむかしの道
山岳古道とは、山の中を通るむかしの道のことです。
熊野古道や箱根旧街道がよく知られています。
古代や中世の道の多くは、山の尾根など高いところを通っていました。
大雨などで崩れやすい川沿いの道や沼地が広がる平地の道ではなく、壊れにくく、日照時間が長くて見通しがきき、弓を持った敵や獣に対して有利な道が尾根沿いの道でした。
やがて平穏な世が訪れ、土木技術が向上するとともに、道は人が住む山麓へ、平地へと移っていきました。
宅地化が進んで新しい道が作られ、採石やダム建設、あるいは災害によって古い道は切断されました。
道は舗装され、幹線道路として整備され、やがて古い道は人々の記憶からも消えていきました。
九州防衛のために東国から防人が歩いてきた道。
修験者が悟りを得るために歩んだ山中の道。
塩や魚を牛馬に載せて運んだ道。
城を攻め落とすために作られた道。