これは近年ネットでひろゆき氏が大人気なのとまた同じです。主張の内容に妥当性があるというわけではなく、「年長者を追い詰める姿」に共感が集まるのです。
そして、同氏はフェミニストが嫌いらしく既婚の女性が大嫌いなようです。見た目もいわゆる今風のイケメンでないからこそ、若い男性達には「自分達の一人だ」という共感を呼ぶのでしょう。
「自分達の代表として資産や地位コネを持っている年長者や生意気な女を徹底的にぶっ叩く」というキャラクターです。
日本の今の若い人々の少なからずは祖父母世代や親世代のような豊かな生活を期待することもできず、日本もこれからどんどん落ちていく一方だということをよくわかっています。
若い人と話すと、彼らが自分達のおかれた状況をよく理解しているということを感じます。彼らは中年世代や高齢者が日本を良くするために仕事をしてこなかったということが分かっています。
いくらやる気があっても給料は上がらず、よい仕事にありつけるのはすでに親が豊かだったりコネがあったりする人々です。
氷河期世代以上よりも大学に入るのはうんとと楽にはなりましたが、しかしよい仕事はありません。氷河期世代よりははるかに楽だとは言っても、彼らが見ているのは日本社会の先行きです。
若い人は感性がとても鋭いので先を見通しているのです。
若い男性たちは、思った以上に自分の人生に絶望し屈辱的なものを感じています。
今や日本はどこでも女子の方が元気があり、昔と違って就労環境も改善されましたから女子でも男子以上に稼ぐことが可能です。
今の40代以下は共働きの家庭が多く、私の知っている夫婦でもそのほとんどは経済的な理由から共働きです。
奥さんが夫以上に稼ぐという家庭も少なくありませんし、今は出産後仕事を辞めるという人も多くありません。
その一方で昭和の時代よりも格差が広がっていますから、男性でも新卒で最初から非正規とか時給いくらの仕事という人も少なくありません。