毎日使うことが多い家電のドライヤーの寿命は、3~4年といわれています。使う頻度が高いだけに、壊れてから買い直すのではなく、あらかじめ故障のサインについて知っておきたいものです。

ドライヤーの寿命は買ってからどれくらい? 買い替え時期や故障のサインなどについて解説
(画像=『BCN+R』より 引用)

 この記事では、ドライヤーを使っていて壊れそうな予兆のある人やこれから買い替えようか検討中の人に向けて、ドライヤーの寿命について紹介します。あわせて、ドライヤーの仕組みや長く使うためのコツなども解説するので、ぜひ参考にしてください。

ドライヤーの仕組み

ドライヤーの寿命は買ってからどれくらい? 買い替え時期や故障のサインなどについて解説
(画像=『BCN+R』より 引用)

 ドライヤーの寿命について解説する前に、まずはドライヤーの仕組みから紹介します。ドライヤーの仕組みは、以下のとおりです。

  1. 空気を本体後部の吸込口から吸い込む
  2. ヒーター部の発熱を利用して温風を発生させる
  3. 吹出口から出す

 風を発生させている部位は、「ファン」と呼ばれる部品です。回転運動で風を発生させるファンにモーターを接続し電気を流すことで、ファンがモーターとともに回転します。その結果、風が発生する仕組みです。モーターを速くすると風圧が強くなり、モーターを遅くすると風圧が弱まります。

ドライヤーの寿命と故障のサイン

ドライヤーの寿命は買ってからどれくらい? 買い替え時期や故障のサインなどについて解説
(画像=『BCN+R』より 引用)

 機種によっても寿命は異なりますが、一般的なドライヤーの平均寿命は3~4年といわれています。ドライヤーの寿命に大きく関係しているのが、先述した本体内部に搭載されているモーターです。モーター自体の寿命がおよそ3~4年とされるため、ドライヤーの寿命も同じく3~4年とされます。

 この寿命を時間換算すると、130~140時間程度となります。これは1日5分ドライヤーを使用するとして計算したものです。5分よりも長くドライヤーを使う場合は、平均寿命前に故障することも考えられるでしょう。

 近年は、マイナスイオン機能付きのドライヤーも販売されています。こちらの寿命は、1~4年程度です。イオン発生装置が搭載されていないドライヤーは、使用するたびにマイナスイオンが徐々に薄くなり、1年経過するとマイナスイオンが出なくなることがあります。

 では、どういった症状が出たらドライヤーの寿命が近いと判断できるのでしょうか? ドライヤーの寿命が近い症状には、以下のようなものが挙げられます。

■温風がぬるい/温風しかでない(温度に関する異変)
■風量が弱くなった
■異音が発生する
■使用中にドライヤーが発熱する
■イオンが出ていない
■電源が入らないことがある

温度に関する異変

 「温風がぬるくなる」「冷風設定にしても温風しかでない」「温風・熱風設定なのに温度が上がらない」など、温度に関する異変があった場合は、ドライヤーの寿命が近い可能性があります。

 温度に関する異変の原因として、ドライヤー内部にホコリやゴミが溜まって温度が上がらないということも考えられるため、まずは吹込口や吹出口を確認しましょう。これらの症状がない場合、使い続けるとドライヤーの発熱や異臭が起きる場合があります。すぐに使用をやめてください。

 冷風設定にしても温風しか出ない原因としては、切り替え(温風/冷風)スイッチの故障が考えられます。そのほか、温度ヒューズが故障している可能性もあります。

 温風や熱風設定なのに温度が上がらない場合は、正常にドライヤーが動作していないだけ、ということも考えられます。ただし、この症状が繰り返されるようであれば、ドライヤーの寿命が近づいていると考えていいでしょう。

 いずれにしても、温度に関する異変が生じた場合は、寿命が近づいていると考えて間違いありません。

風量が弱くなった

 ドライヤーの風量に変化があったときは、寿命のサインかもしれません。風量が弱くなる原因は、モーターの経年劣化です。先述したようにモーターの経年劣化は、ドライヤーの寿命といえます。

 モーター以外の原因には、モーターや通気口に塵やほこりが溜まっていることも考えられます。掃除してみても変わらない場合は、寿命かもしれません。

異音が発生する

 ドライヤーから異音が聞こえるときも、寿命を疑えるでしょう。「カラカラ」という音が聞こえるのであれば、内部のファンが折れている可能性が否定できません。そのままドライヤーを使い続けると、折れた破片が飛んでくる可能性もあるため、すぐに使用を中止してください。

使用中にドライヤーが発熱する

 ドライヤー本体の発熱は、寿命が迫っているときに多く見られる症状です。通常熱くなるのは吹出口だけで、本体は熱くなりません。使用している最中に本体も熱くなるのであれば、要注意です。

 ドライヤーが熱い状態のまま使用を続けると火傷や火事を引き起こす危険があるため、使用を中止してください。

イオンが出ていない

 マイナスイオン機能付きのドライヤーであれば、イオンが出ているかどうかでも寿命の確認ができます。冷風に設定して、出てきた風のにおいを確かめましょう。生臭さを帯びたオゾン臭やプラスチックのにおいがする場合は、イオンを出している状態です。

 無臭の場合はイオンが放出されておらず、通常のドライヤーと同じ状態になっています。マイナスイオン機能付きのドライヤーであれば、風のにおいが無臭になったタイミングで買い替えを検討するといいでしょう。

電源が入らないことがある

 ドライヤーを使用する際に電源が入らない場合も寿命の可能性が高いです。中のモーターが正常に作動していない可能性が考えられます。