しかし、長寿化もふくめて西洋でも生前退位が増えたこともあり、上皇陛下が生前退位を希望された。

そこで、2017年の上皇陛下の退位に伴う皇室典範特例法が制定され、そのなかで秋篠宮殿下を皇嗣殿下とし、皇太子と同じに扱うことを決め、天皇即位の際の三種の神器に対応するともいえる「壺切りの剣」を引き継ぐ皇嗣礼も実施し、英国王戴冠式に出席してお披露目も済んでいる。

だから、現在の国会での議論は、悠仁さまに男子が生まれなかった場合にどうするかという議論なので愛子天皇の可能性はそもそも議論の対象でないのである。

また、悠仁さまが、心身ともに健やかにお育ちになり、帝王教育も順調に進んでいる中で、現実的な選択とはいえまい。

悠仁さまの資質について、誹謗中傷はやまないが、いずれもまったく嘘である。また、学業も順調(お茶ノ水附属中学ではまんべんなく好成績。筑波大学附属高校でも悪いという情報はない。東京大学はともかく早慶クラスの学力)、身体的にも壮健(猫背でひょろっとしていると中傷する人もいるが歴代天皇を始め皇室の人はみなそうだが、みなさん筋力はあって壮健だ)、人間的にも問題があるという証言はない。

秋篠宮ご一家ご近影(令和6年新年) 宮内庁HPより

一方、愛子さまこそ天皇にふさわしい資質の方だという『世論』はあるが、そもそも比較してどうのこうのというのがおかしいし、具体的にどういうところがという指摘はほぼ皆無だ。というか、大学にも結局の所、ほとんど通学されず学生生活も経験されなかったし、公務で単独では国民の前には姿を現しておられない愛子さまがどんな方かはベールに包まれており一般には情報がないのにどうしてそうなるか不明だ。

英国などで王位継承原則を変えているが、すでに生まれた子については変更しないのが国際常識である。

皇位継承問題を論じながら、世界各国の制度についての知識が乏しい人が多いのは残念だ。

以上の理由に具体的な反論はヤフコメにもほぼなかったのであるから相手しようもない。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

【関連記事】
「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
大人の発達障害検査をしに行った時の話
反原発国はオーストリアに続け?
SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
強迫的に縁起をかついではいませんか?