バス会社の信用問題

 そうしたなかで起きた今回の直前キャンセル問題だが、旅行業界からは疑問の声もあがっている。

「4月からドライバーへの残業規制が始まり、バス会社が予想以上にドライバー確保に窮したり、なんらかの理由で複数のドライバーが退職してバスを出せなくなるという事態は可能性としてはあり得るでしょう。ただ、修学旅行の交通手段や宿の確保というのは、かなり前から行うものなので、直前になってバス会社が2024年問題を理由にキャンセルを申し入れるというは、少し不自然な気もします。大手旅行会社である近ツーからはもう仕事をもらえなくなるでしょうし、業界内ではどこのバス会社なのか特定されるので、信用を失って今後、経営的に打撃を受ける懸念もあり、あらゆる手段を使ってでもバスを確保しようとするでしょう。旅行会社の担当者のミスでバスや列車が手配されていなかったという事例はしばしば起こるので、今回の件をめぐっても憶測を含めてさまざまなが見方があるのも事実です」(旅行業界関係者)

 14年、JTB中部の社員が高校の遠足で使う予定だったバス11台を手配していなかったことを隠すために、その高校の生徒を装い、自殺をほのめかしつつ遠足の中止を求める手紙を学校へ届けるという事件が起きている。

(文=Business Journal編集部)

提供元・Business Journal

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