SNSに投稿された動画では、大勢の信者と警官らが揉み合いとなり、男性が手錠をかけられる姿が撮影されている。この騒ぎにより、9人が無謀な危険行為や器物破損の容疑で逮捕された。

ハバドの報道官は9日、Xへの投稿で「過激派学生の集団」が、シナゴーグの隣の敷地の壁を突き破り「不正なアクセスを提供した」と経緯を説明した。

ルバビッチ派の関係者はポスト紙に、映画『ショーシャンクの空に』を見たことはあるかと尋ね、学生は誰にも悟られないようトンネルを完成させたと明かした。工事にはメキシコ人の移民が雇われたという。「秘密の作戦」を実行するため、作業は3週間住み込みで行われたと語っている。

ハバドのラビはトンネルの目的について、過激派の学生が、「メシア」と称されるルバヴィッチャー・ラビ・メナヘム・メンデル・シュナーソン(Rebbe、レベ)との約束を果たそうとした可能性があると指摘している。1941年にニューヨークに移り住んだシュナーソンは、20世紀で最も重要なユダヤ人指導者の一人として知られており、1988年に同地のシナゴーグの拡大を宣言していた。