ブルックリンにあるユダヤ教超正統派「ハバド」のシナゴーグで、違法に掘られた地下トンネルが発見された問題で、ニューヨーク市建設局は10日、同施設からの退去命令を出したと発表した。
トンネルは長さ約18メートル、幅2.5メートル、高さ1.5メートルで、イースタン・パークウェイ784と786など4軒の建物を地下でつないでいた。
トンネルは建設許可を得ておらず、支柱なども不十分だった。トンネルが掘られたことで、2軒の平屋の建物に構造的安定性の問題が生じた。またキングストンアベニュー302にある2階建ての建物にも、火災の安全性に懸念があるとして、立ち退き命令が出された。
地下トンネルは、警察への通報で公になった。
ニューヨークポスト紙によると、コミュニティのメンバーがトンネルを発見した後、それをセメントで埋めるためにトラックが手配された。ところが、一部の学生が作業を妨害したことで、通報騒ぎに発展。通報者は8日夜、何者かがクラウンハイツにある「ハバド・ルバビッチ世界本部の壁を破壊し、不法侵入した」と警察に連絡したという。