ニューヨーク市保健局は、深刻な薬物危機に対処するため、市民に対し「ナルカン」(オピオイド拮抗薬)を携帯するよう呼びかけた。
同市は昨年、薬物の過剰接種(オーバードーズ、OD)の死者数が前年に比べ12%増加し、3,000人を超えた。2000年の調査開始以来、過去最多となった。ODによる死亡者の81%から、フェンタニル(モルヒネの50から100倍強力なオピオイド)が検出されたという。過剰摂取による死亡率は、人種別では黒人とラテン系が高かった。ODによる死亡は、約60%が自分または他人の家、16%は公共の場で発生している。
先日はブロンクスにある託児所で、4人の子供が薬物をあやまって摂取し、1歳児が死亡する事件が起きた。子供たちが寝ていたマットの近くからは、1キロのフェンタニルが見つかった。床下の貯蔵庫からも薬物が押収されている。