アンドリュー・クオモ州知事

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ前知事の補佐官だった女性が、セクハラを受けたとして同氏を訴えた。

クオモ氏はセクハラ疑惑が相次いだ後、2021年8月に3期目半ばにして辞任したが、今回の原告女性であるブリタニー・コミッソー氏は、この時セクハラを告発した女性のうちの1人だった。

レティシア・ジェームズ州司法長官は当時、5カ月間にわたる調査の末、11人の女性に対し「連邦法および州法違反となるセクハラ」行為があったと結論付けた。ただしクオモ氏は最後まで疑惑を否定し続けた。

司法長官の報告書によると、コミッソー氏は2019年11月から知事官邸で働くようになった。クオモ氏の不適切行為は、容姿に対する冗談から、結婚生活や交友関係に至るプライベートな質問、ハグ、頬や唇へのキス、腰やお尻、胸に触れるなど身体的接触にまで及び、知事官邸に呼び出してドアを閉めた上で、ブラウスの中に手を入れてブラジャーの上から胸に触ったこともあったとされている。

コミッソー氏に対する疑惑は最も深刻なものとされ、州都オールバニーの保安官事務所が刑事訴追に動いたが、最終的に「裁判で立証責任を果たすことはできない」として、オールバニー郡地方検察によって起訴が取り下げられた。コミッソー氏は当時、「真実を発信し続け、民事訴訟で裁きを求めるという決意」は変わらないと宣言していた。