■突き出したワニの目
巨大な湖を長く泳ぎ続けたエリックさんは、自分がどこから入ったのかわからなくなってしまった。ふと右側に目をやると、水面からワニの目が突き出しており、静かにエリックさんを観察していたという。
次の瞬間には、ワニは大きく口を開けてエリックさんの右腕にしがみつき、ひじから下をもぎり取ってしまった。エリックさんは「まるで雷が落ちたような衝撃で、目の前が真っ暗になった」と表現している。
■「夢だ」と唱えながら…
エリックさんは湖の中へ引きずり込もうとするワニの頭を蹴り、必死の思いで逃げ出した。湖の真ん中まで来てしまっていたため、その後もワニの脅威に怯えながら、何時間も陸地を目指して泳ぎ続けたそうだ。
結局、自分が入った場所に戻ることはできなかったエリックさん。失った自分の右腕を片目に、「これは夢だ」と何度も唱えながら救助を待ったという。