短期にせよ長期にせよ、海外で暮らすにあたって最初に悩むのが家探しだ。仕事の赴任で会社が手配してくれるならば良いが、商習慣も異なり相場さえわからない土地で、後悔しない物件選びは正直言って難しい。そんな時、頼りになるのが現地の日系の不動産会社だ。
今回は、ニューヨークの不動産ブローカー、ナミ・ニューヨーク不動産の山木奈美さんにウェビナーに出演いただき、マンハッタンで賃貸する上でのコツや注意点を解説いただいた。
Key Takeaways
契約は冬場が狙い目
まず押さえておきたいのが家賃相場。マンハッタンの相場は全米有数の高さだが、逼迫した在庫数に加えて、住宅ローン金利の高騰が賃貸需要を押し上げ、過去最高を記録した。現在の相場は、スタジオ(ワンルームに相当)で月額3,117ドル(約44万円)、1ベッドルームが4,234ドル(約60万円)、2BRが6,068ドル(85万円)、3BRになると1万ドルを超える。これに記録的な円安が追い打ちとなる。
それでも、賃貸市場が冷え込む冬場は相場が下がる傾向にあり、家賃交渉も有利に進められるという。
リスティングサイトで探すのはアリ?
最近は物件リスティングサイトも豊富だ。ニューヨークで最も信頼できるサイトは「Street Easy」で、他のサイトではコンタクトしてみたら成約済みだった、最悪の場合連絡さえこないといったこともあるという。
リスティングサイトには仲介手数料がゼロといった物件もあり、そうした物件に直接連絡して契約すれば費用を抑えることができる。ただし、やりとりは英語になり、契約書の内容の妥当性を判断するのも難しい。そう考えると、交渉すべき点をわきまえた信頼できる日系の不動産会社を頼るのが、後々のトラブルやリスクの回避になる。