テキサス州は、グレッグ・アボット知事が2021年に開始した「ローンスター作戦」のもと、7万人の移民をチャーターバスで別の都市に移動させている。ニューヨーク市にはこれまで、2.5万人が送られた。先週は、1日としては最大となる14台のバスがテキサス州から到着した。
デンバーではこれまで、3.5万人の移民を受け入れており、移民対策に投じる費用は市の予算の10%に達しているという。
アボット氏は先月末「バイデン政権が国境の安全を確保するまで、今後もバスで聖域都市に移民を送り続ける」と宣言しており、今後も移民の数は増え続けることが予想される。2.5万人がテキサス州から送られたシカゴ市では、既にニューヨーク市と同様の政策をとっているが、バスは市郊外に到着しているという。
ニューヨーク市は今後2年間の移民対策費用として、110億ドル(約1.5兆円)を見込んでいる。11月に、来年度の予算から警察や教育部門などの予算を削減する方針を発表するなど、財政にも影響を及ぼしている。
計画には、警察部門の新規採用や人員削減、サマープログラムや無償の幼稚園、図書館のサービスカットなどが盛り込まれた。アダムス氏は「税収の伸びは鈍化」していることから、全部門で予算削減が避けられないと窮状を語っている。