350年前の“UFO空中戦”に今再び注目が集まっている。目撃した漁師たちがその後、原因不明の体調不良に見舞われるなど、事件は最初から最後まで全てが謎に包まれたままだ。
■中世のUFO空中戦、目撃の記録
UFOとエイリアン目撃の記録は人類の創世記から残されており、一説では古代文明への関与も示唆されている。今日話題になる多くの事例は第二次世界大戦後のものだが、もちろんUFO目撃談やエイリアン遭遇体験はそれ以前から存在しており、あまり知られていない大事件も起きている。なんと、中世に港町上空でUFOが空中戦を繰り広げたという、まさにSF映画さながらの一大スペクタクルが発生していたというのだ。
1665年4月8日正午、ドイツ北部バルヘーフト(当時はスウェーデン領)の港に停泊していた漁船の漁師数人が、“空の異変”を目撃した。なんと、7機ほどのUFOが2手に分かれて空中戦を繰り広げていたというのだ。その時代にはもちろんUFOなどという言葉はなく、漁師たちは「空の船」と呼んでいた。
当時のドイツの知識人で作家のエラスムス・フランシスシは、空中戦直後のUFOの状態についてニュースレポートを収集し、記述を残している。
「空の彼方に、平たい丸皿のような物体が現れた。大きなつばのある男性用帽子のようにも見えた。暗い月のような色をしていて、それは聖ニコライ教会の真上に浮かび、夕方までそこを動かないままであった。死ぬほどの戦慄を覚えた漁師たちは、もうこの光景を見たくなくなって、手で顔を覆っていた。翌日、彼らは全身が震え、頭と手足が痛くなり、病気になった」(エラスムス・フランシスシ)
フランシスシによれば、UFOの目撃者たちは翌日から体調に異変をきたしていたというのだ。事件自体も“説明不可能”とされ、目撃者たちの症状も“原因不明”として結論づけられた。フランシスシも直接目撃したわけではなく、このUFO空中戦がどれほど激しいものであったのかを知る術は残されていないようだ。