南鳥島周辺に大量の鉱物資源があることが確認されたと報道されています。この辺りは昔からその存在を指摘されていました。問題はそれらが5000メートルを超える深海に存在するため、商業ベースでどうやって採掘するかだろうと思います。鉱物は世界全般で採掘しやすいエリアは減ってきており、そのコストを下げるために資源会社の合併が常時どこかで起きているのが現状です。日本は資源があまりないため、資源国の熾烈な競争とはほぼ無縁、つまり採掘に関し国際競争力があるのか不明です。今回の発見は嬉しいのですが、商業ベースに乗るかは私には疑問符が3つも4つもつきます。鉱山会社への投資家である私の素朴な疑問であります。

では今週のつぶやきをお送りします。

円はどこまで安くなるのか?

円が対ドルで160円目前まで来ています。来週にも大台替わりがあるとみています。為替が動くのはファンダメンタルズと思惑の組み合わせです。今回の円安局面は対ドルのみならずほぼすべての主要通貨に対して安いのでファンダメンタルズが悪化したとみるべきでしょう。いわゆる通貨の量による比率が為替だとする論理はそれこそマクドナルド指数信者みたいなものでウソではないけれど本当でもないというのが現実なところ。

ではお前はこの先をどう見ているのか、と聞かれればかつては円高に振れるとみていたのですが、円安に振れるインパクトとのぶつかり合いになると多少、方向転換しています。震源は国債。仮に日銀が年内に1,2回の小幅な利上げをするとします。私は0.1%幅の引き上げを1,2回程度かとみています。それ自体は円高になるのですが、国債価格下落し、金融機関が含み損を抱え、一部の体力ある銀行は損失計上して売却をするかもしれません。それが決算上、ネガティブインパクトになり、負のサイクルに入るシナリオはあると思います。

あまり悲観主義になりたくないのですが、金融機関が国債の損失を相殺するために保有するETFを売却するならこれは株式市場へのインパクトも出てきます。相対的にぱっとした話が思い浮かばないのが日本の金融市場であり、円安が止まらず、輸入物価と労働コストが上がり続け最終消費者がみる請求額がさらに膨らむとすれば日本経済の立ち位置そのものを変えていかねばならないことになります。秋には何らかの兆候が表れる、私はそのように予想しています。