ハイブリッド種子の開発をサポート

SeedAssureと呼ばれる同社のサービスは、種子会社向けに提供されており、顧客のハイブリッド種子の開発をサポートする。ハイブリッド種子とは、異なる特性の品種の種子を交配させて生み出された一代かぎりの品種で、一般的に純正の種子よりも成長が早く、収量が多い特徴を持つ。

このハイブリッド種子のテストにドローン技術を用いるのだ。

Image Credit: BharatRohan

SeedAssureの特徴は、発芽から収穫までの全生育期間にわたる包括的なデータ収集にある。生育の間、ドローンが定期的に農場を調査する。収集された複数のパラメータは、農学者によって検証されて種子会社に提供される。

このサービスの利点は多岐にわたる。まず、プロット固有の詳細なデータ収集により、各品種の性能を正確に評価できる。また、タイムライン中心のデータベースにより、品種間の比較分析が容易になる。さらに、無人スカウティングによるデータ収集は、人力に頼るよりも迅速で正確だ。

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同社はブログ記事で、降雨不足による作物被害や2017年以降のインドにおける豆類の供給量の減少を伝えており、浸水や干ばつにも強い品種の開発が必要だと訴えている。

持続可能な農業へ

「CropAssureサービスを利用し始めてから、作物被害の抑制が非常に簡単になりました。早期アラートと科学的なアドバイスを受け取り、被害を事前に制限できます。適用すべき資材の時期、量、名称についてガイドしてくれます。」

これは、CropAssureを実際に活用した農家の声だ。同社は今後、2021年には6000人規模の農家の3万エーカーの農場をカバーし、2024年には10のインド州で50万エーカーの農場のカバーを見込んでいる。

今年5月には、230万ドルの資金調達が現地メディアによって報告された。同メディアにて創業者の2人は、「これにより、農業をより科学的で持続可能、そして収益性の高いものにするため、サービスを向上させ、全国に展開する決意が強まりました」と述べた。

同社は2025年までに、15のインド州で100万エーカーをカバーするように事業を拡大する予定だ。

(文・松本直樹)