こうした背景も勘案されてか、ミスティにはカウンセリングを受けることを条件に、10年間の保護観察つき宣告猶予(執行猶予と異なり、刑の宣告自体を猶予するというアメリカの制度)という判決が下されたが、パトリシアには2年の懲役刑と8年の保護観察、さらに1500ドルの罰金刑などが言い渡された。
しかしその後、そもそも近親婚においては宣告猶予が適用されないという法的な問題が発覚する。ミスティに対しては、カウンセリングの義務と10年間の保護観察、そのうち2年間は矯正局の監督の下での社会奉仕という判決が再び言い渡されることとなった。
この事件は、実の母娘による近親婚という目新しさから多くの注目を集めたが、その後、パトリシアの来歴にも多くの注目が集まっている。
というのも、パトリシアにはミスティの他に2人の息子がいるのだが、2008年には、同じオクラホマ州で当時18歳であった息子ジョディとも結婚していたのである。この際、ジョディの育ての親である祖母がパトリシアが実の母親であることを伝えたためか、2人は2010年に婚姻の解消を行っている。
この件について、もう1人の息子であるコーディが証言している。当時の2人について、「ジョディは、『彼女から逃げたい』と語っていた。それは彼が望んだことではなかった。でも彼女は、『兄を毒殺する』と脅していた」と語り、「彼女は病気で、性格がねじ曲がっているし、頭の中が滅茶苦茶になっている人だ。(中略)自分の子供と結婚するだなんておかしい。パトリシアは本当に嫌悪すべきだし、恐るべき人だ」と述べている。
現在、こうした近親婚が認められる国に北欧のスウェーデンが挙げられる。しかし、いずれも異母兄弟姉妹、異父兄弟姉妹に限ってという条件が付いており、こうした血族内の恋愛関係は世界的にもタブーと言えるだろう。
果たして、パトリシアを2度の近親婚に走らせたものは何だったのか。少なくとも、それが実の子供たちを幸福にしなかったことだけは確かだ。 (文=コリス東条)
参考:「BBC」、ほか
※当記事は2019年の記事を再掲しています。
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提供元・TOCANA
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