44kawa/iStock

「国立公園に高級リゾートホテル誘致」報道に騒いでる人の多くは、ニュースの見出しだけで「国立公園が乱開発される!」と早合点して憤ってるか、計画内容関係なく、政府批判のために利用してるかのどちらか、って感じで実に興味深いです。「神宮外苑の森を守れ!」と叫んでた人たちと重複しますねえ。

政府公開資料も読んだうえで、私は「既存の観光資源を上手く活用して稼ぎ、インバウンドの偏在を改善でき、稼いだお金で自然保護も両立させられる妙案!」と大いに期待を抱いてます。

本報道に憤ってる人がカン違いしているかもしれない点への解説を兼ねて、本プロジェクトの興味深いところをお伝えしていきますね。

(1)国立公園を開発するなんてとんでもない! 大切な自然を守れ!!

「国立公園=その辺のちょっと広い公園」みたいなイメージで言ってるのかもしれませんが、国立公園ってひとつひとつがメチャクチャ広いんですよ。我が国に存在する市区の平均面積は「約17ヘクタール」なのに対して、国立公園の平均面積は「73,755ヘクタール」。3ケタも違います。たとえば大雪山国立公園なんて、大阪府全域がスッポリ入るほどの広さですからね。

当然、全ての国立公園が原野というわけではなく、既に観光地として開発され、多くの施設が並び立つ市街地が含まれてる所もあります。また中には、1960年代までに開発され、現在は廃屋となり景観を損ねているケースもある。