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本格的なワゴンRフォロワーへ進化した2代目/3代目
スタイリッシュなワンモーションオルム化の4代目/5代目
本格的なワゴンRフォロワーへ進化した2代目/3代目
1998年10月に軽自動車が現在まで続く「新規格」へ移行すると、すでにダイハツ軽自動車の売れ筋に成長していたムーヴはすぐにモデルチェンジ、1997年に発売されたばかりのムーヴカスタムも、純正カスタムカー的な特別仕様車という扱いを脱します。
初代もベースの「表」ムーヴはイタリアンデザインでしたが、2代目も自動車デザインの巨匠・ジョルジェット・ジウジアーロ御大率いるイタルデザインが内外装を担当し、ダイハツ車内でアレンジした「裏」ムーヴカスタムは丸目4灯ヘッドライトで高級感を演出。
それ以上に大きな変化は着座位置で、初代があくまでL500系(4代目)ミラのフロアはそのままに軽トールワゴン化したので着座位置が低かったのに対し、2代目では着座位置を上げて軽トールワゴンのメリットである「視界の広さ」の面でもワゴンRに追いつきます。
2002年にモデルチェンジした3代目も基本的には正常進化で、カスタムの丸目4灯ヘッドライトも踏襲、追い上げられたスズキも直噴ターボ車の設定や、カスタム的な「ワゴンRスティングレー」を追加(2007年)するなど、ムーヴを無視できなくなってきました。
スタイリッシュなワンモーションオルム化の4代目/5代目
2006年の4代目、2010年の5代目と、大メーカーの売れ筋車種らしく堅実に4年おきのモデルチェンジを繰り返していたムーヴですが、4代目からはワンモーションフォルムを基本としたスタイリッシュ路線へと転換。
これは軽スーパーハイトワゴンの「タント」(初代2003年)が登場したことにより、スペース効率重視はそちらに任せて、小型軽量ではあるもののスペース効率で劣り陳腐化が目立っていた「ミラ」に代わる、ダイハツのベーシック系としての役割を鮮明にしました。
ただ、ムーヴカスタムまでワンモーションフォルムとしたのは少々やり過ぎというか、流行を見誤ったデザイン変更で、2007年にワゴンRスティングレーが登場すると一気に人気をさらわれる逆襲を受けたため、途中からいわゆる「オラオラ顔」への回帰が始まります。
5代目では厚みを増したフロントマスクの通常版、それにメッキパーツを追加して細部デザインを変えた「カスタム」というラインナップになり、通常版とカスタム版の差は減っていきました。