鋼の肉体を持つ男はなんと、大砲から発射された47キロの砲弾を腹で受け止めていた――。

■鋼の肉体を持つ“ビックリ人間”

 ひと昔前のエンタメ分野では過激さや人道面で今なら完全にNGとなる表現も多く見られたが、サーカスや見世物興行などでもかなり物騒なパフォーマンスが行われていた。

 そうした“ビックリ人間”の1人がフランク・リチャーズ(1887-1969)である。鋼の肉体を持つ彼は腹部に激しい打撃を受けてもビクともしなかったのだ。

【狂気】鋼の肉体を持つ脅威の男、大砲から発射された砲弾を腹で受け止める
(画像=「UNILAD」の記事より,『TOCANA』より 引用)

 米カンザス州出身で第一次世界大戦従軍後はカリフォルニアに住んでいたフランク・リチャーズは、驚くほど強靭な肉体を持っており、ショーでは腹部を何度殴られてもまったくダメージをを受けなかった。

 興味本位で壇上に登った観客も彼の腹部を力まかせに殴ったのだが、リチャーズはビクともせず笑顔で受け止めていたのだ。

 一般人だけではない。ボクシングのヘビー級チャンピオンたちの一撃必殺のハードパンチを受けてもノーダメージであった。彼のボディにパンチを加えたチャンピオンはジム・ジェフリーズ、ジャック・ジョンソン、アド・ウォルガスト、ジョー・リバース、ジョー・ルイス、ジェス・ウィラード、ジャック・デンプシーという錚々たる面々である。

 ボクサーの鉄拳だけではない。リチャーズはより難しいものにトライしていった。彼は仰向けになって人々を腹部に飛び乗らせたり、建築資材の板や大きなハンマーで殴られたりした。

【狂気】鋼の肉体を持つ脅威の男、大砲から発射された砲弾を腹で受け止める
(画像=「UNILAD」の記事より,『TOCANA』より 引用)

さらにエスカレートした彼は遂に大砲の砲弾を受け止める決意を固めた。

 そして圧縮空気砲から発射された47キロの砲弾を3.6メートルの近距離から腹部で受け止めたのである。砲弾の強大なインパクトに転倒してしまったリチャーズだったが、すぐに立ち上がり身体には特に問題はないように見える。

 しかしさすがのリチャーズも砲弾の威力はそう何度も受け切ることができそうもないということで、ショーで砲弾を受けるのは1日に2回までに制限したのだった。