■国際児童ポルノ組織が関与か?

 アルチーナの証言でアフォンソは再び警察に連行され尋問を受けた。2012年の裁判は証拠不足により無罪となり終了した。しかし2014年に「未成年者の不道徳を幇助した」という新たな罪が提起され、アフォンソは懲役3年半の判決を受ける。彼は2017年に釈放されたが、今でもルイ・ペドロに何が起こったのか知らないと一貫して主張している。

 1998年4月にディズニーランド・パリを訪れた数人の観光客が撮った写真に、偶然にもルイ・ペドロと思われる少年と見知らぬ中年男性が写っているものがあった。数枚の写真が当局に提出されたのだが、ポルトガル警察は明確な身元を特定することができなかった。

【闇深】失踪した少年、ダークウェブ上で発見される…国際的な小児性愛者グループが関与か
(画像=後ろの少年はルイなのか? 「Daily Star」の記事より,『TOCANA』より 引用)

 ルイは誰かに誘拐されたのか。

 しかしさらに不穏で悲惨な様相が明るみになった。ルイ・ペドロの失踪から6カ月後、コード名「オペレーション・カテドラル」と名付けられた国際刑事警察機構(インターポール)の作戦により、ダークウェブ上で性的虐待や拷問の映像を共有していた「ワンダーランド・クラブ」という国際的な児童ポルノ組織のメンバー数人が逮捕された。

 約75万件の残虐な画像とビデオが押収され、捜査当局は証拠から1263人の被害者を特定した。ほぼ身元が確認された16人の子供のうちの1人がルイ・ペドロだったのだ。小児性愛者グループにルイの身柄が渡っていたのだろうか。

 ポルトガル警察は少年が虐待者によって殺害されたのはほぼ確実だと主張し、事件を終結させてしまった。ルイの母親は息子の失踪に対するポルトガル当局の初動が不十分だったと批判している。

 よほどのことがない限り当局は動くことはないと思われるこの「ルイ・ペドロ失踪事件」だが、彼の身柄が国際的な児童ポルノ組織の手に渡っていたとするならばその闇は深すぎるといえるだろう。

参考:「Daily Star」ほか

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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