黒坂岳央です。
地方に移住して保護者同士で会話をすると「どこから来られたのですか?」とよく聞かれる。自分が地元の方言を使いこなせないため、標準語から外から来た人間であるとバレてしまうのだ。
東京で働いてここに来たと答えると「東京から! それは大変でしたねー」という反応をされることがよくある。表情からあまり良い想像をしていないことがわかる。
東京で働くことは狭い居住区に身を押し込めて仕事のために魂を売ることであり、まるで出稼ぎ労働のような過酷なものと想像してしまう人は一定数、地方にいる。
しかし、そんなことはない。体験すればわかるが、地方にはない東京で働くメリットがある。
1. あらゆる活動が資産化する東京で働く最大のメリット、それはありとあらゆる活動が「人生の資産化になる」という点である。
その筆頭がキャリアだ。東京には数え切れないほど素晴らしい企業や才能が集積しており、たとえば外資系企業の多くは東京都内にオフィスを構える。大阪にもなくはないが、その規模感はケタ違いだ。
自分が元々、大阪府に住んでいたが上京したのも外資系で働く必要に駆られてのことである。東京でなければ存在しない仕事、キャリア、企業がある以上、若い内にそうした恵まれた環境でハードワークする体験は非常に価値が高い。
また、仕事以外でも同じだ。食、エンタメ、人との出会い、ありとあらゆる可能性が東京には集まっている。そして何をしてもすべての経験が人生の履歴書になる。それは他者から見ても価値ある「経歴」になる。
東京の新宿に住んだ経験があるなら、その住んだ経験は丸ごと価値ある実績になる。東京の街なかをGoProをつけて撮影し、街の特色について解説字幕をつけるチャンネル、レストランを食べる歩くチャンネルは非常に多くのアクセスを集める。だが、同じことを地方でやってもインパクトはどうしても弱い。